SATO Wataru Laboratory

自動顔面動作単位分析による感情価・活性度ダイナミクスのセンシング


(Zhang, Sato, Kawamura, Shimokawa, Tang, & Nakamura: Sci Rep)


ダイナミックな感情経験と客観的信号の連合に関する情報は,実際的に有用である.
先行研究は,眉や頬の筋肉の電気活動を計測することで,感情価ダイナミクスを推定できることを示している.
しかし,電極を用いずビデオデータの分析に基づく顔の動作が,感情ダイナミクスをセンシングするために使えるかどうかは不明である.

我々はこの問題を,参加者が感情映画を見ている間のビデオを録画し,感情価と活性度の動的評定を査定することで検討した.

ビデオデータの自動分析によって検出された動作単位(AU)04(眉を下げる)と12(唇を引っ張る)は,主観感情価の動的評価とそれぞれ負と正の相関があった.
他のいくつかのAUもまた,動的な感情価または活性度の評定と相関していた.
ランダムフォレスト回帰モデリングの結果を解釈ツールを用いて解釈することで,AUと感情価または活性度の動的評定との間に非線形関係があることが明らかになった.











こうした結果から,表情ビデオデータの自動分析により動的な感情状態を推定できることが示唆され,メンタルヘルス診断・セキュリティ監視・教育など様々な分野への応用が期待される.


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