SATO Wataru Laboratory
非同期性がヒト・アンドロイド・CGキャラクターの動的表情における不気味さを高める
(Diel, Sato, Hsu, & Minato: BMC Res Notes)
目的
不気味さは,ヒトや人工エージェントとの相互作用において重要な役割を果たす.
これまでの研究から,不気味さは顔や表情といった特殊なカテゴリーの刺激において,布置的な処理によって特徴付けられる逸脱や非典型性に対する感度が高いことによって引き起こされると示されてきた.
我々は,表情の時間的なずれとして理解される非同期性が,表情の不気味さを引き起こす可能性があると仮説を立てた.
また,非同期の効果は倒立によって消えると仮説を立てた.
結果
64人の参加者が,ヒト・アンドロイド・CGキャラクターの動的表情が同期または非同期で,正立または倒立して呈示された場合の不気味さを評価した.
CGキャラクターの怒り表情を除くすべての正立表情で,非同期表情に対して同期表情よりも不気味さが増加した.
ヒトの怒り表情とアンドロイドの喜び表情では,倒立呈示のほうが正立呈示と比較して,非同期の効果が顕著ではなかった.
こうした結果から,非同期性が動的表情を不気味に見せる可能性が示唆される.
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