SATO Wataru Laboratory

ヒト型エージェントのヒトらしさ-不気味さ3次関数関係における倒立効果


(Diel, Sato, Hsu, & Minato: Front Psychol)


「不気味の谷」は,人工エージェントにおけるヒトらしさと美的評価との間の非線形関係を説明する.
この効果は,ヒト規準からの逸脱に高い感度で反応する特殊化された(布置的な)処理に起因している.

我々は,コンピュータグラフィック,アンドロイド,ヒトの動的表情を用いてこの効果を調べた.
相貌変化の同調度に段階をつけた怒りと幸福の表情を直立と倒立で呈示し,そのヒトらしさと不気味さについて評価した.



直立した表情ではヒトらしさと不気味さのシグモイド関数関係(「不気味の傾き」)が示され,倒立した表情では線形関係が見出された.



本結果から,布置的処理がヒトらしさ-不気味さの関係(不気味の谷を示すものではないが)を調整し,その役割は動的表情にもあてはまることが示唆される.


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