SATO Wataru Laboratory
顔情報に対するヒト扁桃体のすばやく多段階の活動
(Sato, Kochiyama, Uono, Matsuda, Usui, Inoue, & Toichi: Commun Integr Biol)
ヒトの顔は多くの重要な情報を伝達する.
脳画像研究は,扁桃体が顔に対して活動することを示す.
しかし,顔処理における扁桃体活動の時間特性は,明らかではなかった.
本研究では,我々のグループが実施した3研究を概観する.
我々は,ヒトにおいて扁桃体の頭蓋内脳波を計測した.
被験者は,顔・視線・表情を自動処理する課題に取り組んだ.
時間周波数解析の結果,扁桃体が,表情・視線・顔に対してそれぞれ100・200・250msの段階でガンマ波活動を示すことが明らかとなった.
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こうした結果は,2つのことを示唆する.
(1)扁桃体は,顔情報を異なる視覚経路を介して多段階で処理する.
(2)扁桃体は,顔情報をすばやく(意識的気づきより早くあるいは同時に)処理する.
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