SATO Wataru Laboratory
自閉症スペクトラム障害における表情の動的変化の非定型な認識
(Sato, Uono, & Toichi: Res Autism Spectr Disord)
先行研究は,自閉症スペクトラム障害(ASD)において動的表情の処理に問題があることを示す.
しかし,どの過程に問題があるかは,不明であった.
我々は,ASD群および定型発達統制(CON)群を対象として,表情の動的変化の認識について調べた.
6基本感情の表情モーフィング動画が,4つの変化速度で呈示された.
参加者は,表情変化の自然さを評定した.
変化速度の低下にともなう自然さ評定の低下は,ASD群でCON群に比べて弱かった.
こうした結果は,ASDにおける現実の社会的相互作用の障害に,表情の動的変化についての非定型な視覚処理が関与していることを示唆する.
最近の研究にもどる
メインにもどる