SATO Wataru Laboratory

動的表情による強い閾下感情反応


(Sato*, Kubota*, & Toichi (* equal contributors): Front Psychol)



意識的知覚なしの感情処理は,社会的相互作用において重要な役割を果たしている.
多くの行動研究が,感情表情の写真の閾下呈示が,無意識の感情処理を喚起すると報告している.
しかし,この方法では,強く堅固な効果を生み出すことが困難であった.
我々は,表情の動的呈示が閾下感情処理を促進すると仮説を立て,2つの実験でこの仮説を検証した.

恐怖・幸福の表情が,動的・静的に,左・右視野に20(実験1)・30(実験2)ms呈示された.
続いてターゲットの無意味図形が呈示され,被験者はターゲットについて好意度評定した.



実験の結果,表情の動的呈示は静的呈示に比べ,ターゲットの好意度評定により強くバイアスをかけることが示された.



こうした結果から,表情の動的呈示がより強く無意識の感情処理を喚起することが示される.


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