SATO Wataru Lab
視線に対する側頭極のガンマ波活動
(Sato*, Kochiyama*, Uono, Matsuda, Usui, Usui, Inoue, & Toichi (* equal contributors): PLoS One)
視線は,ヒトの社会的相互作用における重要な媒体である.
脳画像研究は,視線および視線方向変化に対して活動するいくつかの脳領域を報告してきた.
しかし,側頭極がそうした活動を示すかどうかは不明である.
また,もし活動を示すとして,そのタイミングと様式も不明である.
この問題を検討するため,我々は深部脳波を解析した.
それたあるいはまっすぐな方向の視線あるいはモザイク刺激,およびそれらの方向変化刺激を呈示した.


両側側頭極は,視線に対してモザイクよりも強く,215msからガンマ波活動を示した.
右側側頭極は,視線変化に対してモザイク変化よりも強く,197msからガンマ波活動を示した.

こうした結果は,側頭極が,後方領域よりも遅い段階でガンマ振動により,視線および視線方向変化の処理に関与していることを示唆する.
最近の研究にもどる
メインにもどる