SATO Wataru Laboratory
頭蓋内脳波データからSPMソフトウェアを用いて神経活動・結合を解析する
(Sato*, Kochiyama*, Uono, Usui, Kondo, Matsuda, Usui, Toichi, & Inoue (* equal contributors): J Vis Exp)
認知機能と関連した神経活動・結合の高い時空間解像度での測定は,認知神経科学における重要な目標である.
頭蓋内脳波は,神経の電気活動を直接計測でき,この目標を達成するポテンシャルを持つ.
伝統的に頭蓋内脳波は,加算平均で解析されてきた.
しかし,神経活動と領域内・領域間結合についての新しい解析法が適用可能である
本研究で我々は,我々が最近使用した2つのSPMソフトウェアを用いた頭蓋内脳波の解析法を紹介する.
1つはSPMによる神経活動の解析で,もう1つは動的因果モデリングによる領域内・領域間結合の解析である.
顔観察時の頭蓋内脳波について解析した我々の例を紹介する.
下後頭回において顔処理の初期段階(110ミリ秒)でガンマ波活動が起こること,下後頭回と扁桃体においてすばやく様々な周波数で領域内・領域間結合が起こること,が明らかとなった.
こうした解析法は,認知機能の基盤にある神経メカニズムを,高い時空間解像度で描き出すポテンシャルを持つ.
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