SATO Wataru Laboratory

栄養情報のある日本食サンプル画像データベース


(Sato, Minemoto, Sawada, Miyazaki, & Fushiki: PeerJ)





背景:
食物の視覚処理は,食行動のコントロールに重要である.
食物の視覚処理を調べるため,多くの先行研究が食物の画像データベースを開発した.
しかし,非西洋食のものや栄養情報を持つものは少ない.

方法:
我々は,詳細な栄養情報(カロリー・炭水化物・たんぱく質・脂肪)を持つ日本食サンプル(cf. いわさきグループ食育SATシステム)の画像データベースを開発した.
この妥当性を検証するため,画像を既存データベースの西洋食画像とともに日本人参加者に呈示し,感情的(感情価・活性度・好き・食べたい)・認知的(自然さ・認識性・親近性)評定を求めた.



結果:
全ての感情的・認知的評定(ただし活性度を除く)は日本食画像に対して西洋食よりも高い値を示した.
相関解析の結果,客観的栄養情報と主観的栄養情報の推定値の間,客観的カロリー・脂肪量と感情評定の間に,正の関係が示された.







結論:
こうした結果から,この画像データベースで,日本食の視覚処理および客観的栄養情報と心理・神経的処理の関係を研究できることが示唆される.


最近の研究にもどる
メインにもどる