SATO Wataru Laboratory

食物の検出における色の不可欠な役割


(Sato: Front Psychol)


食物の検出は,我々の生存と幸福に重要である.
先行の実験心理学研究は,食物が非食物より早く検出されることを示す.
しかし,食物の様々な処理に関わる色が,食物の検出にも関与するかは不明であった.

この問題を調べるため,視覚探索課題を用いる心理実験が実施された.
被験者は,色アリあるいは色ナシで,食物(ファーストフード・日本食)あるいは台所用具を,妨害刺激である車の画像の中から検出した.


色アリ条件では両タイプの食物を検出する反応時間は台所用具の場合より短かったが,色ナシ条件では差がなかった.
さらに,両タイプの食物画像は色アリ条件で色ナシ条件よりも短かったが,台所用具では色アリ・ナシの差がなかった.



こうした結果から,色が食物の検出を促進することが示唆される.


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