SATO Wataru Laboratory

広汎性発達障害者における動的表情による表象モーメント


(Uono, Sato, & Toichi: J Autism Dev Disord)



広汎性発達障害者は,表情を通じた対人相互作用に困難を有する.
しかし,静止画を用いた表情認識の研究は,不一致な知見を報告している.

我々は,13名の広汎性発達障害群および13名の定型発達統制群を対象として,表情の動的呈示が知覚像を促進するかどうかを検討した.
動的・静的な恐怖・幸福の表情を呈示した.
被験者は,刺激を見た直後に最終画像を選択するよう求められた.



両群において,動的呈示された最終画像は,静的呈示の場合に比べてより強い表情として知覚された.



こうした結果は,広汎性発達障害者が,健常な動的表情知覚メカニズムを有することを示唆する.




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