SATO Wataru Laboratory

動的な恐怖の表情は低不安でも高不安でも視線による注意シフトを促進する


(Uono, Sato, & Toichi: Soc Behav Pers)



先行研究は,静的な刺激を用いた場合には,高い不安に媒介されて恐怖表情が視線による注意シフトを促進することを示している.

しかし,動的な刺激については不明である.

我々はこの問題を,動的な恐怖あるいは中性の視線を手がかり刺激として用いて検討した.
被験者は,手がかり刺激に続く周辺視野ターゲットの検出課題を行った.
不安レベルが実験後(実験1)あるいは不安喚起操作中(実験2)に計測された.


恐怖表情が中性表情よりも注意シフトの効果が大きいことが,状態あるいは特性不安が低い場合にも高い場合にも示された.





こうした結果は,不安による媒介なしに,動的な恐怖表情が視線による注意シフトを促進することを示す.




最近の研究にもどる
メインにもどる