SATO Wataru Laboratory

マルチデバイス生体計測システムHuME(Human Metrics Explorer)の開発と応用


(浦岡・吉田・村田・木瀬・北河・冨田・古田・務中・岡田・佐藤: 島津評論)


生理信号から人間の内面状態を推定する技術は,幅広い領域で応用が試みられている.
サービスへの適用には,使用体験とひもづいた指標が必要であり,その開発にはさまざまなデータを統合解析することが有用である.

著者らは,複数の計測デバイスに対して「時系列を合わせるためのマーカー信号をもとに,各デバイスの計測データを切り出す」手法で,複数の生理信号や動画の計測・記録の手間を低減し,各サービスに応じた生理信号由来の指標開発を支援するマルチデバイス生体計測システム HuME(Human Metrics Explorer)を開発した.

本稿では,複数デバイスで取得した生理信号を扱うHuMEシステムのコンセプト,これを実現する具体的なシステムの構成概要,アプリケーション開発を目的とした検証実験例を紹介する.
感情推定への応用では,装着負担の低いデバイスを開発し,製品やサービスを体験中の生理信号と動画を統合解析して,表情表出の推移を捉えた.
同様に睡眠計測への応用では,動画解析で就寝中のイベントを詳細に把握できることを実証した.


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